バイクのフロントブレーキキャリパー取り外し・取り付け方法

フロントブレーキキャリパー取り外し・取り付け方法

ブレーキパッドの交換やフロントホイール脱着時にブレーキキャリパーの脱着を行います。
ブレーキは、『走る・曲がる・止まる』の中で一番重要な『止まる』の整備です。

トルク管理は勿論ですが取り付けに一工夫あるので確認して下さい。

今回はブレーキキャリパーの取り外し・取り付け方法について解説します。
是非、参考にして頂きたい。

整備情報

  • 時間: 1キャリパー:5分程度
  • 費用: 無料
  • ショップ工賃: 約1,000円(取り外し・取り付け含む)
  • 難易度: ★☆☆☆☆

作業手順

1.ブレーキキャリパー取り外し

ブレーキキャリパー固定ボルト-2

ブレーキキャリパーの固定ボルト2か所を取り外しましょう。
ネジロック剤が使われている場合があるので、スピンナハンドルを使用して取り外すと良いでしょう。

新車などブレーキディスクが摩耗していない車両はキャリパー固定ボルトを取り外すとストンと落ち、ホイールに傷が入る場合があるのでブレーキキャリパーを保持しながら固定ボルトを取り外しましょう。

キャリパー取り外し

キャリパーピストンをホイール方向に少し押し戻しましょう。
これにより、摩耗したブレーキディスクでも容易にブレーキキャリパーを取り外せます。

キャリパー取り外し4

ウエスでブレーキキャリパーを覆い取り外しましょう。
ウエスで覆う事でホイールへの傷付き・塗装剥がれを予防できます。

フロントスタンドにキャリパーを吊るすフロントスタンドにキャリパーを吊るす

ブレーキキャリパーを吊るし、ブレーキホースへの負荷を軽減しましょう。
フロントスタンドに結束バンドとS字フックを取り付けて吊るすと良いでしょう。
JTRIP製フロントスタンドには購入時に付属してきます。

2.タップ・ダイスを掛ける

ブレーキキャリパーブラケット タップキャリパー固定ボルト ダイス

ブレーキキャリパーの固定ボルトにはネジロック剤が使われている場合があります
ネジロック剤がねじ山に付着している事により設定したトルクに満たずボルトが緩む可能性があります。
ネジロック剤が使われている場合はボルトと雌ネジに必ずタップ・ダイスを掛けましょう。
使い方の詳細は、タップ・ダイスの使い方をご覧ください。

3.ブレーキキャリパー取り付け

キャリパー取り外し4

ブレーキキャリパーをウエスで覆い取り付けましょう。
ウエスで覆う事でホイールへの傷付き・塗装剥がれを予防できます。

キャリパーを装着する

ブレーキキャリパー固定ボルトを仮止めしましょう。
手で軽く締める程度です。

ブレーキレバーを握るキャリパーを装着する7

ブレーキレバーの感触が戻ってから、更に2,3回掛けた後にブレーキレバーを握りながら指定トルクで締め付けましょう。
初めはブレーキレバーに感触がありませんが2、3回と握ると感触が元に戻ります。
ブレーキを作動させる事でブレーキパッドとブレーキディスクの位置が修正されブレーキのフィーリング向上が期待できます。
※BMWなど一部車種にエンジンを始動しないとブレーキレバーの感触が元に戻らない車種があります。

リザーブタンクにブレーキフルード注ぐ-2

ブレーキフルードがUPPERレベルまである事確認しましょう。
UPPERレベル以下の場合は、UPPERまで補充しましょう。

LOWERからUPPERの中間位置ではなく、UPPERまで補充しましょう。
詳しくは、ブレーキフルード補充方法をご覧下さい。

ブレーキレバーを握る

ブレーキを握りブレーキが掛かる事を再度確認しましょう。

まとめ

  • ブレーキキャリパー取り外し時、ホイール方向に押しウエスで保護して取り外す
  • ブレーキキャリパー取り外し後、ブレーキキャリパーを吊るす
  • ブレーキキャリパー取り付け時、ブレーキレバーの感触が戻ってから、更に2,3回掛けた後にブレーキレバーを握りながら指定トルクで締め付ける
  • ブレーキキャリパー取り付け後、ブレーキレバーを握ってブレーキが作動するか確認

Q&A

  • 走り出したら、ブレーキレバーの感触が無くて焦った。
    • ブレーキキャリパーを取り外したら、ピストンがブレーキキャリパー側に戻されています。必ず作業終了後、ブレーキが作動するまでブレーキレバーを握りましょう。
  • ブレーキキャリパーを押し戻す理由は?
    • ブレーキディスクブレーキディスク内側山ブレーキディスク外側山

      ブレーキディスクが摩耗していると上記画像のようにブレーキディスクの外側と内側だけがブレーキパッドに当たらず山になっている状態です。
      この状態ではブレーキキャリパーがブレーキディスクの摩耗していない山に引っかかり取り外せないのでキャリパーピストンを押し戻します。
      先にキャリパーピストンの押し戻し量は少しで良いと書きましたが、それはこの山を乗り越える分です。多く押し戻してしまうと、キャリパーピストンの汚れがシール間に入り込んでしまいフィーリング低下を招く可能性があるので注意しましょう。

  • ブレーキディスクをノギスで計測している動画がありましたが、その計測方法は間違っている事になるのか?
    • 残念ながら、ブレーキディスクはノギスでは計測できません。通常マイクロメーターとよばれる工具を使用してブレーキディスクき刻印されている数値(MINと刻印されています)を参考に使用継続を判断します。
      ブレーキディスク交換頻度の理想はブレーキパッド交換毎にブレーキディスクも交換が最適です。しかし、そこまで多頻度で交換するオーナーは稀なのでブレーキディスクの状態を見て交換となります。詳しくは、バイクのフロントブレーキディスク交換方法をご覧さい。
  • スライドピンにはシリコングリスではなく、万能グリスを塗布してはダメでしょうか?
    • ゴムに対応していれば問題はありません。
      ブーツがゴム製なのでゴムと接触するグリスは基本シリコングリスを塗布しましょう。
  • ブレーキレバーを握りながら取り付けるとフィーリング向上と記載されていますが、具体的にどのようにフィーリングが向上するのでしょうか?
    • ブレーキを掛けた際のレスポンスが僅かに向上する場合があります。
      摩耗しているブレーキディスクにブレーキパッドを取り付けた際、ブレーキを制動させるとブレーキパッドは変形するようにしてブレーキディスクへ押し付けられます。
      ブレーキディスクの外側・内側は摩耗せずに新品の厚さで残りますがその厚さまで滑らかに曲線を描くように上がります。その曲線を描いているブレーキディスクに対して、キャリパー固定ボルトとブラケット・ブレーキキャリパーの僅かな遊びの中でブレーキパッドにとって最適な位置へ誘導してあげます。その誘導する作業がブレーキレバーを握る作業です。
      劇的な効果はありません。

 

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