シフトペダルフィーリング向上方法

2022年7月20日その他

ライダーが直接操作する箇所の1つにシフトペダルがあります。
走行中にシフトアップ時にさり気なくアップ側にテンションを掛けた時~シフトアップまでの衝撃が緩和されて長距離ほど疲れにくくなります。
シフトアップ・ダウンが固い車種ほど、効果は現れるでしょう。

今回はシフトペダルフィーリング向上方法について解説します。
是非、参考にして頂きたい。

整備情報

  • 時間: 約10分
  • 費用: 無料
  • ショップ工賃: 約500円
  • 難易度: ★☆☆☆☆

作業手順

1.シフトアーム取り外し

チェンジアーム固定ボルトチェンジアーム固定ボルト 緩めるチェンジアーム固定ボルト 取り外し

シフトアームの固定ボルトを取り外しましょう。
固定ボルトは緩めるだけではシフトアームは外れないので取り外しましょう。

チェンジアーム 取り外しチェンジアーム 取り外し後チェンジアーム 取り外し後2

シフトアームを手前に引き抜いて取り外しましょう。
縦溝が切ってあるので手前に引き抜けば外れますが、溝と山溝が噛んで外れ難い場合はシフトペダルを上下に揺すりながら引き抜くと外れます。

2.清掃・注油

チェンジアーム ダストカバー 取り外しチェンジアーム ダストカバー 取り外し2チェンジアーム ダストカバー 取り外し後

ダストカバーをめくって外しましょう。

チェンジアーム 清掃チェンジアーム 清掃2

シフトペダルアームのリンク部分をパーツクリーナーで清掃しましょう。
リンクを上下左右に揺すりながらパーツクリーナーを吹き込むとリンク内に入り込みます。

チェンジアーム 清掃 エアブロー

清掃後はパーツクリーナーの成分を飛ばすためにエアブローすると良いでしょう。

チェンジアーム 万能グリス 塗り込む2チェンジアーム 万能グリス 塗布

シフトアームのリンク部分にシリコングリスを塗り込みましょう。
画像で使用しているグリスはゴムに攻撃性の無い万能グリスです。

チェンジアーム 万能グリス 塗り込む 裏側チェンジアーム 万能グリス 塗り込む 裏側2チェンジアーム 万能グリス 塗り込む 裏側3

リンクを動かしながらグリスを塗り込みましょう。
裏側からも塗り込むと内部全体に入り込み易いです。

チェンジアーム 余分な万能グリス 除去チェンジアーム 余分な万能グリス 除去2

余分なグリスはウエスでふき取りましょう。
走行時に異物がグリスに付着して汚れる原因になります。

チェンジアーム ダストカバー 取り付けチェンジアーム ダストカバー 取り付け2チェンジアーム ダストカバー 取り付け3

ダストカバーをリンクに装着しましょう。
シール外しドライバーをお持ちの方は、ダストカバーに割り込ませて手を添えて引っ張って取り付けましょう。

チェンジアーム ダストカバー 清掃チェンジアーム ダストカバー 清掃後

ダストカバーに付着したグリスをウエスで除去しましょう。
パーツクリーナーを使用して油分を除去する必要はありません。
表面にグリスの成分が残っているとダストカバー(ゴム)の寿命を延ばす事が期待出来ます。

チェンジアーム ダストカバー 2取り外しチェンジアーム 2清掃チェンジアーム 2清掃 エアブローチェンジアーム 2グリス塗布チェンジアーム 2ダストカバー 清掃チェンジアーム 2ダストカバー 清掃後

後ろ側のリンクも同様に作業を行いましょう。

3.ステップホルダー取り外し

ステップホルダー 固定ボルト取り外し2ステップホルダー 固定ボルト取り外し

ステップホルダーの固定ボルトを緩めましょう。
高いトルクで締め付けられているので、スピンナハンドルで緩めると良いでしょう。

ステップホルダー 固定ボルト 取り外し3ステップホルダー 固定ボルト 取り外し後

ステップホルダーを片手で保持しながら固定ボルトを取り外しましょう。

ステップホルダー バイス 固定

ステップホルダーをウエスで保護してバイスに固定しましょう。
バイスが無い場合は、電動・エアインパクトか足で踏みつけて緩めるか固定しながらスピンナハンドルで緩めると良いでしょう。

ステップバー 固定ボルト 取り外しステップバー 固定ボルト 取り外し3

ステップバーの固定ボルトをスピンナハンドルで緩めましょう。
尚、ボルト頭が浅い場合があるのでナメないように注意しましょう。

4.清掃・注油

ステップホルダー 清掃ステップホルダー 清掃2

パーツクリーナーとブラシでステップホルダーを清掃しましょう。

シフトペダル 清掃

パーツクリーナーとブラシでシフトペダル可動部を清掃しましょう。

ステップバー 清掃

パーツクリーナーとウエスでステップバーのシフトペダル可動部を清掃しましょう。

ステップバー タップステップバー ねじ山 清掃ステップバー 固定ボルト ダイス

ステップバーの固定ボルトと雌ネジにタップ・ダイスを掛けてネジロック剤を除去しましょう。
ネジ山に浸透潤滑剤を塗布してからタップ・ダイスを掛けましょう。
詳しくは、タップ・ダイスの使い方をご覧下さい。

シフトペダル ワッシャー 清掃

ステップバーの固定ボルトとワッシャーをパーツクリーナーとウエスで清掃しましょう。

シフトペダル可動部 グリス塗布ステップバー グリスアップ

シフトペダルとステップバーの可動部に万能グリスを塗布しましょう。

ステップバー 余分なグリス除去

可動部からはみ出た余分なグリスはウエスや綿棒で除去しましょう。

シフトペダル ステップバー グリス塗布後

5.ステップホルダー取り付け

シフトペダル ステップバー 取り付けシフトペダル ステップバー 取り付け2

取り外した順に取り付けていきます。
ステップバーとシフトペダルを取り付けましょう。

シフトペダル ステップバー ワッシャー 取り付け

ワッシャーを取り付けましょう。

シフトペダル ステップバー ステップホルダー 取り付け

ステップホルダーを取り付けましょう。

ステップバー 固定ボルト ネジロック剤塗布ステップバー 固定ボルト ネジロック剤塗布後

ステップバー固定ボルトにネジロック剤を塗布しましょう。
もし、固定ボルトが歪んでいたら再利用せず新品交換しましょう。
ライダーの体重を支える重要なボルトなので妥協は厳禁です。

ステップバー 固定ボルト 取り付けステップバー 固定ボルト 取り付けステップバー 固定ボルト 取り外し2

ステップバー固定ボルトを取り付けましょう。

ステップASSY バイス固定

ステップホルダーをバイスに固定しましょう。
ウエスで保護する事を忘れずに行いましょう。

ステップ固定ボルト トルク管理ステップASSY グリスアップ後

ステップバー固定ボルトを指定トルクで締め付けましょう。

ステップホルダー 固定ボルト 取り付けステップホルダー 固定ボルト 取り付け2

ステップホルダーを車体に取り付けましょう。
固定ボルトは指定トルクで締め付けましょう。

6.シフトアーム取り付け

チェンジアーム ポンチ

シフトアームをカウンターシャフトに通していきます。
シフトアームにポンチマークがある場合は、カウンターシャフトのポンチマークと合わせて取り付けましょう。

チェンジアーム 取り付け2チェンジアーム 取り付けチェンジアーム 取り付け3

もしポンチマークが無い場合は、車体に跨ってライダーの最適な位置で取り付けましょう。
注意として、シフトペダルを上下に動かしてもフレーム等に干渉しない位置に取り付けましょう。

チェンジアーム 固定ボルト 取り付けチェンジアーム 固定ボルト 取り付け3チェンジアーム 固定ボルト 取り付け4チェンジアーム固定ボルト

シフトアームの固定ボルトを取り付けましょう。
画像をみると、スプリングワッシャーが取り付けられています。
これは、緩み止めですが大きなトルクを掛けられない場合に用いられます。
大きなトルクを掛けてボルトを破損させないよう注意して下さい。

まとめ

  • シフトアーム取り外し時、固定ボルトを緩めるだけでなく、取り外す。
  • シフトアームのリンクのグリスアップ時、清掃→エアブロー→グリスの塗り込みを行う。
  • シフトペダル可動部のグリスアップ時、清掃→ステップバー・シフトペダル可動部へグリスの塗り込みを行う。
  • ステップバー固定ボルト取り付け時、ネジロック剤を塗布する。
  • シフトアーム取り付け時、シフトアームとカウンターシャフトのポンチマークを合わせて取り付ける

Q&A

  • シフトアームが取り外せない。
    • シフトアームの固定ボルトを取り外した事を確認した上で、浸透潤滑剤を塗布して前後左右に揺さぶりながら引き抜きましょう。
      勢いづけて引っ張ると外しやすいです。
  • この記事でいうリンク部分が無いタイプなのですがリンクのグリスアップ工程は飛ばしていいですか?
  • ネジロック剤が使われているのに炙ったりする必要は無いのでしょうか?
    • 六角頭の場合はナメにくいので特に熱を加えなくても外れるかと思います。心配でしたらインパクトで緩めるかはんだごてで熱を加えて緩めると良いでしょう。バーナーを使用するのではなくヒートガンかはんだごてを使用すると良いでしょう。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします