バイクのフロントフォークオイル交換・スプリング交換方法

フロントフォークのオイル交換・スプリング交換方法

フォークオイル交換は、車検でも行われないので交換するタイミングが分からない方も多いと思います。
フォークオイルの交換目安は、約5,000~10,000kmです。
ハード走行するなど、使用状況に応じて早めに交換しましょう。

今回は、フロントフォークのオイル交換・スプリング交換方法について解説します。
是非、参考にして頂きたい。

整備情報

作業手順

1.フロントフォークオイル排出

プリロード 緩めるプリロード 緩める2

マイナスドライバーを使いプリロードアジャスターを反時計回りに回して緩めましょう。
プリロードアジャスターの出量が多くなるほどプリロードは緩みます。
同じ位置にあるアジャスターが減衰力調整用の場合があるので詳細はサービスマニュアルで確認しましょう。

フロントフォーク 取り外し2

キャリパーとホイールを取り外した後にトップブリッジやアンダーブラケット、その他の固定ボルトを取り外してフロントフォークを取り外しましょう。
ボルト類を取り外すとフロントフォークが落ちてくるので傷が付かないように注意しましょう。
詳しくは、フロントフォーク取り外し・取り付け方法をご覧ください。

トップキャップ 緩めるフロントフォーク トップキャップ 取り外し

トップキャップを取り外しましょう。
取り外す際、スプリングの力で勢いよく飛び出てくるので強く押し付けて取り外しましょう。

フロントフォーク カラー 取り外しフロントフォーク カラー 取り外し2

カラーを取り外しましょう。

フロントフォーク スプリングシート 取り外し

スプリングシート(ワッシャ―)を取り外しましょう。

フロントフォーク スプリング 取り外し

スプリングを取り外しましょう。
この他に、トップキャップを外して取り外せるパーツは全て外しましょう。

フロントフォーク オイル 抜く

オイル受けにフォークオイルを排出しましょう。

フロントフォーク オイル 抜く ストローク-2フロントフォーク オイル 抜く ストローク2-2

大体抜けたら、インナーチューブをストロークして更に排出します。

使い捨てオイル受けの購入はこちら
プラスチック製オイル受けの購入はこちら

廃油処分方法

使い捨てオイル受け

地域の処分方法に従って廃棄してください。

プラスチック製オイル受け

ペール缶(20L)などに、注ぎ保管しておきます。
ペール缶は、ガソリンスタンドやバイクショップにて譲ってもらえます。
溜まった廃油は、ガソリンスタンドにて廃油だけ処分して頂くことができます。
ペール缶は、戻ってきます。
小規模のバイクショップ・セルフガソリンスタンド等で廃油タンクがない場合は、ペール缶ごと引き取る場合があるので注意。

2.清掃

フロントフォーク カラー 清掃2フロントフォーク カラー 清掃

清掃可能なパーツは清掃しておきましょう。

3.フロントフォーク新品オイルを注ぎ込む

フォークオイル 計量カップフロントフォーク オイル 注ぐ

オイル交換する方法は下記の2つに分かれます。

  1. 油面調整
    指定量+30mlほど多めに入れ、エア抜きしてから油面調整に入ります。(後述)
  2. オイルレベル
    指定のオイル量(レベル)を注ぎます。

可能であれば、油面調整でオイル交換を行いましょう。
計量カップや漏斗に付着したオイルにより、実際にフロントフォークに入るオイルは指定量より少なくなります。
尚、サービスマニュアルにオイルレベルのみの表記しかない車両はオイルレベルで注ぎましょう。

計量カップに入れたオイルをフロントフォークに注ぐ際、一気に入れましょう。
少しずつ入れようとすると計量カップを伝って外部に漏れ易くなります。

エア抜き

フロントフォーク エア抜き1フロントフォーク エア抜き2

インナーチューブ上部を手で栓をしながら下に力を加えます。
フロントフォーク内部に圧力を掛けることで、オイルを行き渡りやすくします。
ストロークする回数は、5~10往復も行えば大体の気泡は抜けます。

フォークオイル エア抜き 気泡

フロントフォーク内部を覗くと、オイルに気泡が出てくるのが分かるかと思います。
大きな気泡が大体出たらエア抜きは終了です。

フォークオイル エア抜き 1晩

エア抜きに拘りたい方は、フロントフォークのトップキャップ部分ににラップをして重しを乗せ1晩寝かせると良いでしょう。
上記画像が、1晩寝かせたフォークオイルの様子です。
微細なエアも無い状態になっているのが確認できます。

油面調整

フロントフォーク ストロークした状態

インナーチューブをいっぱいまで下げましょう。
この下げた状態で油面調整を行います。

フロントフォーク 油面調整キット 調整

油面を指定値にセットします。
上記画像では、130mmにセットしてます。

フォークスプリングを交換している場合とフロントフォーク本体を流用交換している場合は、油面がサービスマニュアルの値とは異なるので注意しましょう。

  • フォークスプリングが社外品:購入したスプリングメーカーの取扱説明書やwebで確認
  • フロントフォーク一式を流用:流用元フロントフォークのサービスマニュアルやwebで確認

フロントフォーク 油面調整

油面調整ツールをインナーチューブ内部に入れ、ツールをしっかり固定して注射器を引きます。

フロントフォーク 油面調整3

すると、指定の油面になるまで余分なフォークオイルは注射器の中に吸い込まれます。
指定の油面になると、吸うオイルが無くなりエアーを吸い始めます。
エアーを吸い始めたら、油面調整完了です。

フロントフォーク 油面調整2フォークオイル オイル缶 戻す

注射器に溜まったオイルは、フォークオイル容器に戻しておきましょう。

油面調整ツール 清掃油面調整ツール 清掃2

油面調整ツールは、パーツクリーナーでオイルを流して綺麗な状態で保管しましょう。
オイルの付着したまま保管すると、保管先でオイルが垂れる場合があるので注意。

フロントフォーク スプリング 挿入フロントフォーク スプリング 挿入2

スプリングをフロントフォーク内に入れましょう。

スプリング交換する場合は、交換するスプリングを入れましょう。

スプリングの装着向きは、サービスマニュアルに従ってください。
社外品のスプリングを購入した場合、購入先のメーカーの指示に従ってください。
スプリング毎に装着向きは異なります。

フロントフォーク ワッシャ― 挿入フロントフォーク ワッシャ― 挿入2

スプリングシートは、丸みを帯びている方が上側です。
平らな方が下側に配置しましょう。

フロントフォーク カラ― 挿入フロントフォーク カラ― 挿入2

カラーをフロントフォークに入れましょう。

フロントフォーク トップキャップ 装着

トップキャップを取り付けていきましょう。

プリロードアジャスターを最弱に設定してある事を確認しましょう。

フロントフォーク トップキャップ 装着 六角ソケットフロントフォーク トップキャップ 六角ソケット装着3-2

ソケットを押し込みながらインナーチューブ側を回します。
インナーチューブを回すと、容易に取り付けが出来ます。

フロントフォーク トップキャップ装着 メガネレンチフロントフォーク トップキャップ装着 メガネレンチ2

最後に、仮止めしておきましょう。
トルク管理は車体装着時に行います。

4.フロントフォーク取り付け

フロントフォーク ハンドル 挿入

アンダーブラケットとトップブリッジに通し指定トルクで締め付けましょう。
詳しくは、フロントフォーク取り外し・取り付け方法をご覧ください。

トップキャップトルク管理

トップキャップを指定トルクで締め付けましょう。
プリロードアジャスターと接触する場合は、プリロードを締めてから指定トルクで締め付けましょう。
ディープソケットがある場合は、そのまま締め付けましょう。

トルク管理するにはトルクレンチが必要ですが、樹脂製トップキャップレンチではトルク管理が出来ません。
そこで、トップキャップにセロハンテープを張りソケットを使用してトルクレンチを使用すると良いでしょう。

まとめ

  • フォークオイルのエア抜きは、手でトップキャップ部分に栓をして行う
  • 油面調整は、油面調整ツールを固定して吸い上げる
  •  油面調整の設定は、以下に従う
    • スプリングを変更した場合:スプリングメーカーの油面指示に従う。
    • フロントフォークを変更した場合:社外品ならメーカーの指示に従う。流用品なら、流用元の車種の指示に従う。
  • スプリングの向きは、純正ならサービスマニュアル社外品なら取扱説明書に従う

Q&A

  • オイル交換をしたが、以前よりストロークが早く柔らかい感じがある
    • プリロードは、初期の設定に戻しましょう。プリロードの目安として、インナーチューブに結束バンドをして走行します。ブレーキングをしてフルボトムさせた後、その1/3~1/4に合わせます。
    • オイル量は適正か確認しましょう。オイル量が少ないととフロントフォーク内部の空気の量が多くなるので、柔らいフィーリングになります。反対にオイル量が多いとフロントフォーク内部の空気の量が少なくなるので、固いフィーリングになります。スプリングが社外品の場合は油面は変わります。
  • プリロードとは何なのでしょう?簡単に教えて下さい。
    • プリロードとは、サスペンションに負荷が掛かっていない際のスプリングを縮み量のことです。
      要約すればフロントフォークの初期荷重です。
      プリロードの仕組みは、単純にプリロードがフォークスプリングを押すことで物理的に縮めて荷重をかけています。
      ライダーによって体重は異なるのでライダーに応じてバイクに座った際にバイクが適度に沈み込むように設定する必要があります。設定しないと以下のようなデメリットがあります。

      • プリロードを掛けすぎると
        • 前上がりの姿勢になる
        • ギャップで跳ねる
        • ブレーキング時に沈まない
      • プリロードを緩めるすぎると
        • 前下がりの姿勢になる
        • 接地感がない
        • ブレーキング時に沈みすぎる
    • セッティングは、フルストロークから1/3~1/4を目安に行うと良いでしょう。
      フルストロークは、結束バンドをインナーチューブに取り付けてフルブレーキングしてそこから目安値に設定します。

 

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