ブレーキ系の整備小技集

ブレーキディスクは外縁に向かって多く摩耗する

ブレーキを制動させた時、ブレーキディスクが多く接触するので外側が早く減ります。
ブレーキパッドも同様に外側のほうが早く減ります。
ですので、ブレーキディスクもブレーキパッドも必ず外側が編摩耗しており、それは正常な摩耗です。

余談ですが、フローティングキャリパーも、ブレーキ制動時にキャリパーが斜めを向いて制動しますので、ブレーキパッドが編摩耗します。
対向ピストンキャリパーは、フローティングと比べると、均一に摩耗します。

ブレーキディスクの取り付けボルトは毎回交換

ブレーキディスク交換時は、メーカーからは新品ボルトへの交換を推奨されています。通常ボルト類は、再利用しますが、ブレーキディスク取り付けボルトは新品に交換しましょう。また、錆ている場合は、ブレーキディスクボルトを交換するだけで足元が綺麗に見えます。
ブレーキディスク交換後は、ブレーキディスクの脱脂を忘れずに行いましょう。油分が少し付着しているだけで制動力は低下してしまいます。

キャリパーピストンの固着

キャリパーピストンが完全に固着していたキャリパーです。このキャリパー以上に酷いキャリパーは見た事がありません。ブレーキパッド残量がまだ少しあるのが救いでした。ブレーキパッドが無くなると、ブレーキディスクを攻撃してしまい再利用出来なくなってしまいます。右画像は、新品ブレーキパッドです。比較してみて下さい。
特にブレーキキャリパーが固着していて、パッド残量が無いのは、250cc未満の車両に多いです。車検が無いからでしょう。
稀に、ブレーキパッドが摩耗し脱落して、キャリパーピストンがブレーキディスクを押しているものも過去数台ありました。

ブレーキフルードの劣化

ブレーキパッドやブレーキフルードは2年に一度は必ず点検しましょう。ブレーキフルードは必ず交換です。ブレーキフルードが劣化すると最終的に固形状になってエアーが噛んで制動しなくなります。また、キャリパーの固着も早い傾向にあると感じます。

車検が無い車両は、費用が掛からずに嬉しい面がありますが、その分、このように状態の悪い車両が多いのもまた事実です。危険だからというのもありますが、バイクの事を想い整備してあげましょう。

十字のキャリパーピストンの出し方・戻し方

スカイウェイブに装着されている十字マークが刻まれたキャリパーピストン。通常のように、キャリパーピストンセパレーターを使用しても押し戻す事が出来ません。押し出す方法は、反時計回り回すかブレーキレバーを作動させると出てきます。押し戻す方法は、時計回りに回すと、キャリパーピストンがキャリパー内に入り込んでいきます。回すには、ラジオペンチなどで回すと良いでしょう。それほど力は掛けずに入ります。

ホイール脱着後は、ブレーキディスク清掃

ブレーキディスクに油分が残っていると制動力が低下します。ブレーキパッドにも油分が付着してしまうので、ホイール脱着後には、パーツクリーナーをウエスに吹き付けて油分を除去しましょう。

珍しいブレーキリザーバータンク

BMWのR1150のブレーキリザーバータンク。中にスポンジが入っています。バンクしても、フルードが偏らない為の施策でしょうか。ダイヤフラムらしきものは無かったと記憶しております。国産にはないタイプですね。

珍しいブレーキパッド

BMWのブレーキパッド。パッド裏に丸い穴が開いています。このタイプのブレーキパッドは、ブレーキパッドが摩耗すると穴が開いて交換時期を知らせてくれます。

ブレーキフルードを入れるとオイル漏れをするBMWのクラッチライン

通常、クラッチフルードにはブレーキフルードを使用します。
しかし、BMWの油圧クラッチには特殊なクラッチフルードが使われています。1150シリーズは確か専用のクラッチフルードです。1200はブレーキフルードと記憶しております。リザーバータンクキャップ上部に記載があるので確認しましょう。専用クラッチフルードにブレーキフルードを入れると、ゴム類を侵し、ブレーキフルードが漏れてくるので、クラッチラインをオーバーホールする必要があります。
青色なので、通常のブレーキフルードではないと気づくでしょう。

ピンプラグはラチェットビットで外す

国産メーカーのキャリパーのピンプラグはマイナスネジで取り付けられている場合が多いです。画像はNISSINのキャリパー。ここをマイナスドライバーで外してナメ掛かった方も多いはずです。
ピンプラグはマイナスドライバーではなく、ラチェットビットで外しましょう。これでナメずに外れないピンプラグは過去にありません。

ブレーキパッドは脱落していませんか

フローティングキャリパーのブレーキパッドが摩耗し過ぎて、脱落し、キャリパーピストンがブレーキディスクに接触して制動していた状態のものです。
左が新品、右が摩耗したキャリパーピストンです。
250cc未満の車検の無い車両は、このような状態の車両があるので、2年に一度は整備しましょう。

ドラムブレーキのシューも摩耗します

ドラムブレーキは、あまりメンテナンスされていない方が多いかもしれません。ブレーキレバーを握って、ドラムを見て頂くと、ウエアインジケーターという交換の目安を知らせてくれる印が刻印か突起があります。ドラム側とカムシャフト側のインジケーターが同じ位置に来れば交換のサインです。

リザーバータンク内の負圧

リザーバータンクのダイアフラムがこのように凹んでいる場合は、リザーバータンク内が負圧になっているので、フィーリングが低下します。ブレーキフルードを補充して、ダイアフラムの凹みを直しましょう。
ブレーキフルードが減少している場合は、ブレーキパッドが減少している事になりますので、ブレーキパッド残量の点検もしましょう。

ブレーキフルード交換後はブリーダー内のフルードを吸い取ろう

ブレーキフルード交換後、ブリーダー内に微量のブレーキフルードが残っています。錆や詰まり、塗装剝げの原因になりますので紙ウエスを細めて吸い取りましょう。

ニップルのメガネレンチに手が届かない場合は負圧式ブリーダーやワンマンブリーダー

ビッグスクーター等のブレーキフルード交換で、ニップルに手が届かず出来ない場合は、エアーを使う負圧式ブリーダーやワンマンブリーダーを使用して交換すると良いでしょう。

ナメたら逆タップ

ネジ頭がナメる事は整備していれば遭遇します。そんな時は、六角頭なら、12角ソケットから6角ソケットを、六角穴付きなら、トルクスビットを使用して外しましょう。
それでも外れない場合は、ドリルで下穴を開けて逆タップを使用して外しましょう。

ニップルの根元からフルード漏れをするので要注意

ブレーキフルードやクラッチフルード交換時、ニップル内部・ねじ山部・レリーズ周辺をパーツクリーナーで清掃しましょう。
ニップルのねじ山からフルードが上がる場合があるので、ブレーキフルード交換10分後位に再度点検して漏れている場合はパーツクリーナーで清掃しましょう。放置すると塗装剝げの可能性がありますので十分注意しましょう。

フロントフォーク・キャリパー・ホイールは必ず指定トルクで締め付け

バイクには絶対に外れてはいけないパーツがあると考えます。それは、ブレーキ、ホイール系、サスペンション系(ハンドル含む)です。
ブレーキが外れたら止まれません。
ホイールが外れたりアライメントが狂えば転倒します。
サスペンションが緩みフロントフォークが上がったり、ハンドルが外れたら転倒します。

整備終了後、必ずこの3箇所のボルトの締め忘れが無いかトルクレンチで必ず点検しましょう。

ブレーキフルードは劣化すると色が茶色に近づいていく

ブレーキフルードは基本新品時は透明で劣化すると黄色、茶色と色が変化していきます。着色されているブレーキフルードもあります。
ブレーキフルードだけは、走行距離に関わらず2年毎に必ず交換しましょう。劣化すると、沸点が下がりフルードが沸騰してエアが噛んだり、固形化したフルードによりエアが噛みブレーキが制動しなくなる危険性があります。

ドラムブレーキ固着の大半の原因

ブレーキシューを広げるカムシャフトが、ドラムブレーキ固着の大半の原因です。カムシャフトに汚れが堆積しているのが確認できます。この汚れが抵抗となってブレーキが固着していきます。DIYなら工具さえあればOH費用は無料なので実施してみて下さい。

キャリパーピストンは固着前にOH

キャリパーピストンツールで、キャリパーピストンを回した際に回り難い場合は、オイルシール・ダストシールを交換しましょう。
また、固着の原因となる溝の汚れを除去しましょう。溝の汚れ除去は、ブレーキホジホジという特殊工具がありますのでそちらを使用すると良いでしょう。

キャリパーピストンも汚れは除去しましょう。新品に交換すれば抵抗が減るので少ない力でピストンが出るようになるので多少フィーリングが良くなる可能性があるでしょう。

パッドピンのRピンは無くさないよう注意

パッドピンを固定する為にRピンが使用されている場合があります。社外キャリパーが装着されていると、Rピンの入手が困難になります。特別小さいRピンが使用されている場合があります。

パッドピンにもグリスアップ

パッドピンにモリブデングリスや万能グリスを塗布する事で、ブレーキパッドの動きを良くする事が期待できます。

ブレーキパッドのスリットも清掃

ブレーキパッドの真ん中にスリット(溝)が入っているブレーキパッドがあります。そのスリットに汚れが溜まっている場合があるので、細いマイナスドライバーで除去しましょう。
スリットの役割は、振動の周波数を変えて鳴きを抑える効果があります。

ワイヤー先端のタイコにもグリスアップ

タイコは可動部です。可動部は基本グリスアップして抵抗を減らす事でフィーリングアップにつながります。ワイヤーの潤滑だけでなく、タイコのグリスアップもお勧めです。多く塗布すると汚れが付着する可能性があるので、薄くで構いません。

 

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